おうちのモヤモヤ退治

余白がほしい

モヤモヤを退治したくて。家や服のことなどを。

生粋ミニマリストからの誕生日プレゼントで考えさせられたこと

我が夫は生粋のミニマリスト気質です。

私なんかは途中からモノを減らし始めた途中発生型なんですが、夫は「ミニマリスト」とか「断捨離」なんて言葉が流行る前から、そもそもモノが少なく生きてきた、感化されてない生粋ピュアなミニマリストです。

 

付き合い始めの頃、急に向こうの一人暮らしのマンションに遊びに行くことになりました。本当に急だったので、片付ける時間の猶予はゼロ。「まぁ一人暮らしの男性の家ってちらかってるよね、ふふっ」と思いつつ足を踏み入れました。

が。目の前に広がっていたのは「……ここはモデルルームか?」という驚愕の部屋。

無印良品のシングルベッド、無印良品のテーブル、カリモクの椅子、ノートパソコン、アルミフレームに入った東京23区の地図、和紙の置き間接証明と、IKEA?の間接照明。ブラインド。あとはマンション作り付けの置きクローゼット。以上。ちなみに疑って見せてもらった置きクローゼットの中もスッカスカでした。正直ちょっと引きました。いや、実際不意打ちで目の前にするとびっくりしますよ?実在するんだこういう人、みたいな(笑)

 

 

そんな生粋のミニマリストは、誕生日プレゼントも一味違いました。

 

あれは付き合って半年後、私の誕生日でした。「何か欲しいものある?」と聞かれ、「特にこれってものはないかなぁ」と答えた私。まぁ大体こういう時ってリクエストなかったら考えますよね。それで浮かばなかったら定番のアクセサリーとか、ちょっとした文房具とか。それを自分のために考えて探して買ってくれたのが嬉しい!っていう。当時の私の感覚はそんな感じ。しかし相手は生粋のミニマリスト。爽やか笑顔で言われたのは、

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「わかった!じゃぁモノはあげないね!」

 

……?という気分でしたが、当日待ち合わせに向かう私。連れて行ってもらったのは「ダイアログインザダーク」というイベント。真っ暗な建物の中を視覚障がい者の方のアテンドで進み、過ごし、他の参加者の方々と会話したりする、というイベントです。(※現在東京では一般参加ができなくなってしまいましたが、大阪では参加できるようです)

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前から行きたいなーと思いつつタイミングを逃していたイベントだったので凄く嬉しくて。エンジョイしてきました。

 

イベント後の別れ際「じゃぁまたね!」で去って行く彼。「うんまたね!」と笑顔で手を振る私。

 

……あれ?誕生日プレゼントは?なんかサプライズであるんじゃないの?ちょっとした小包とか……?あれ?姿がもう見えなくなったぞ……?

 

結局その時の誕生日プレゼントは「イベントに一緒に参加する」というものでした。爽やかな宣言の通りにモノのプレゼントはありませんでした。私の中で人生初の出来事で、カルチャーショックだったのを覚えています。

 

 

今思うと彼は正しいんですよね。別に誕生日プレゼントが「モノ」である必要はないんです。欲しいモノがない人に、無理にモノを送る必要はないんです。それよりはやったことのない経験、食べたことのない料理、見たことのない景色、そういう「コト」の方が価値がある場合もあるかもしれません。相手が喜ぶのが一番、それがプレゼントの本質ですもんね。(ただそれを付き合って半年の彼女にするかどうかは人それぞれでしょうけど……しかも私別に当時ミニマリストとかでもなかったし……)

 

 

この衝撃の出来事以来、人にプレゼントを贈る時「本当に相手が喜ぶことってなんだろう?」と考えるようになりました。「モノが多くて部屋がちらかってて〜」という人には食事を奢って楽しく過ごす、くらいがちょうどいいんじゃないかとすら最近は思っています(笑)

 

ちなみに夫婦となった今は「何が欲しい?」で引っかからなかったらば「何したい?」に聞きかえています。今年は「この映画が見たい」というのがあったので、映画鑑賞+美味しいご飯(カレー)で終わりました。お互い平和です。