家族に嫌がられない防災の話。
まぁ仕方ないよね。防災に限った話ではなく、お互いの理解し得ない趣味と似たようなモノだと割り切っています。
大体こういう話が出ると「全く防災に非協力的だった夫が、いざ被災した時に妻が準備した備蓄等に助けられて心を入れ替える」ようなマンガが出てきたりしますが……でも被災するまでにあーだこーだ文句言われ続けるのイヤじゃないですか?災害なんて無いに越したことはないわけですし。
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さて、「我が家は“過去に”よく衝突した」と書きました。今はほとんどなくなりました。
私がなるべく衝突しないように心がけていることがあります。「とにかく相手の生活の邪魔にならないようにやる」です。
人は自分に害のない範囲なら、比較的他人のやってることを容認できます。でも自分にとって邪魔だと感じたら文句を言いますよね。だから邪魔にならないように防災活動をするのです。
具体的にどんなことか。
例えば、防災や災害の話をし過ぎない。興味ない側からすると、多分「宇宙人が攻めてきたら」ばりに聞こえています。
例えば、扉のロックは開閉事のアクション数が少ないものや、変にテクニックが要らないものを選ぶ。
例えば、釣り戸棚の扉のロックをかけるのを渋られるなら、ロックは諦めて上には落ちてきた時に凶器にならないような軽いものだけをしまうように収納場所を入れ替える。
例えば、部屋のインテリアの邪魔をしないものを選ぶ。天井との突っ張り棒よりは、見えにくいL字金具で固定する(ちょっと設置が大変かもだけれど)。目立たないガラス飛散フィルムや滑り止めシートを使う。
例えば、備蓄はあまりバレないようにやる笑。アルファ化米よりもレトルトのお粥。○何保存水よりも普通のペットボトルの水。食べるのが楽しみになるような缶詰。目立つヘルメットではなくコンパクトに畳めるタイプのヘルメット。銀色の非常持ち出し袋ではなく、お洒落な(防水)リュック。備蓄のダンボールをでーんと置かない。災害時の想定をしている空気感を出さない。
例えば、簡易トイレは戸棚に隠してぱっと見分からないようにする。
あとはなんだろう……準備は少額ずつ行い、かかったお金の事は明確に話さず、他の会計に混ぜて分からないようにする。もしくは自分のポケットマネーから出す(趣味の範疇として扱う)。
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勿論、防災意識を共有できると理想です。でも防災って、はまると結構沼というか。「もっとできることがあるはず!」「命に関わることなのになんで無関心でいられるわけ!?」ってなっちゃうから、気をつけないとややナーバスになりかけるのも事実だと思うんです。かつての私ですね。これじゃあ嫌がられてお互い険悪になる一方です。悲しくない?
ちょっとずつちょっとずつ、家族に嫌がられないように目立たないようにしれっとやる。やや大きめの地震なりなんなりがあって無事に終わったら、さらっと(控えめに)アピールする。
この辺りのスキルが欲しいなぁと思いながら、防災に取り組みたいのでありました。