『プチプラ防災』を参考にして、実際にやってみる。
ちょっと投稿日時がずれてしまうのですが……先日20日、地震がありましたね。久しぶりに津波警報を見ました。宮城にお住まいの方は、サイレンがずっと鳴っていて怖かったとおっしゃっていました。
さて、前回の記事で『震度7の生存確率』を紹介しましたが、実際どうやって家の防災化をしていけばいいのかは悩むところ。何よりお金がかかるし……と止まってしまうのが防災あるあるです。
そこで手始めにお薦めなのが、辻直美 著『レスキューナースが教える プチプラ防災』です。
著者の辻直美さんは、まぁるい抱っこでママ界隈でも有名な看護師。阪神淡路大震災の被災者でもあり、地下鉄サリン事件や熊本地震等、日本・世界の災害現場を渡り歩いてらっしゃいます。
本には大阪北部地震で被災した際の、自分の家とマンションの隣の家との比較写真も載っているのですが……これが衝撃!同じ構造・同じ間取りにも関わらず、全然違う!キッチン、リビング、ベッドルーム……お隣さんちが大変なことになっているのに対し、辻さんのお家では調味料ボトルが数本倒れただけだったそうです。私の義弟の家でも大きな棚が倒れていたのを思い出しました。
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こんなに地震に強い部屋づくりだなんて、やっぱりお金もかかっているのかな……と思いきや。ここはタイトルでもある「プチプラ」の出番。100円均一でできる防災が沢山あるとのこと。100均とはまた甘美な響きですね。
曰く、金属性の防災用品(ラッチや取り付け金具)にはお金をかけた方がいいけれど、それ以外の防災用品(耐震ジェルパッドや、家具の足下に差し込む傾斜版)は100円でも十分とのこと。まぁ実際は定かではないですけれど。
まず100均でできるところはやってみるっていうのは、とっかかりとしてはハードル低くていいなぁと思います。何かやりたいけど分からないって人には、お試しでもやってみる価値があるし、やってみようと思わせてくれる1冊です。
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辻さんはこちらの本を皮切りに、コロナ×防災や、家族向けに漫画形式で書いた本も出版されています。インスタグラムのアカウントでも色々実験してて楽しい。興味のある方はぜひちらっと見てみてください。
『震度7の生存確率』が、強烈なパンチを喰らわしてきた話。
今年で10年を数えた東日本大震災。当時大学生だった私も、今や結婚して2人の乳幼児を育てるママとなりました。
整理収納に興味を持ち、防災備蓄にも静かに取り組んできた私。しかし実は静かに逃げてきたことがありました。そんな私に強烈なパンチを喰らわした本があります。仲西宏之・佐藤和彦著『震度7の生存確率』です。
(現在おそらく書店では手に入らないです、中古か図書館へ)
帯を見て興味を持って読みました。
巨大地震発生!その瞬間、生き残れるか?
ありそうな状況に基づくQ&Aで
あなたの生存確率がわかる!
たとえば……
問:学校で授業中に地震が発生しました。その時、あなたは?
答:「すぐに机の下に身を隠す」
と答えた人は大間違いです!
え、机の下に潜るのって間違いなの!?
防災といえば小学生時代の防災訓練。みんな揃って防災頭巾を被って机の下に潜った思い出です。それが間違いだと……?
引き込まれて読んでみました。まずは色々なシチュエーションに於けるQ&A(3or4択)が18問あり、そこで自分が発災の瞬間生き残れる判断ができるかどうかが試されます。つらい。
その後、各解説と、実際に震度7の地震(メインは首都直下や南海トラフ+過去の阪神淡路・熊本地震)の時に起こる色々な事象を解説し、対策を示しています。最初のQ&Aで心がやられるので、凄く真剣に読む自分がいます。
そして最終章では、想定シナリオのフィクションストーリーが書いてあるのですが……もう読んでてつらい。首都直下地震が起き、その3か月後に南海トラフも発生するという、なんかもう日本沈没よろしくな話。ただそこに遭遇した個人目線で話が綴られ、かつ本を通しで読んだ人間には前章までにおさらいが詰め込まれているため、とてもリアリティを持って読める話となっています。SF~!と思えない自分がいました。
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今までの防災本は、基本的に事前準備と、発災後の長期避難で必要となる備蓄関係が多かったと思います。いや、発災の瞬間の話も書いてあるのですが、そんなにページが割かれていない、もしくは自分が心の中でスルーしていました。とにかく頭と首を守る体制をとるのね!みたいな感じ。
でもこの本は、とにかく発災の瞬間と、そこから3時間以内位に重きを置いています。筆者が阪神淡路大震災の被災者で、そのタイミングを生き延びられないと備蓄に意味はないと思っているからです。
阪神淡路大震災を体験した夫は同じことを主張していましたね。津波被害の大きかった東日本大震災の被災者とは、また違った感覚だと思います。
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本の中のインタビューで、防衛医科大の秋冨准教授がこのように語っていました。
私は時間軸で考えることが必要だと常々言っています。
まず、10の0乗の時間軸。これは1時間以内のことです。発災から1時間以内は、自分が助かることに全力を尽くす時間帯です。
次が10の1乗で10時間以内になります。自分の安全を確保したら友人隣人の救助に取りかかります。(中略)
10の2乗になると100時間までです。避難所生活に移る時間帯ですが、発災から100時間、目安は5日以内ですが、この間は行政からの支援は十分に届かないと覚悟しておいてください。(中略)
10の3乗の1000時間は復旧の時間帯に入ります。このフェーズに入ると犯罪が発生したりしますので、犯罪から身を守ることも考えなければなりませんし、ボランティアの活動もこの頃になると本格化します。
最後に1万時間、つまり約1年です。1年経つと復旧から復興のフェーズに入ります。
この時間軸の話を読んだ時に、自分が今まで意識していたのはどこだろう?と思いました。もしかしたら、10の0乗と1乗のことは、意識していなかったかもしれません。漠然と、被災しても死なないと、更には怪我をしないと仮定していました。だから帰宅困難になった時のことや、自宅避難の話ばっかり考えて準備していました。本当は、すっぽり抜けた時間帯のことを考えないといけないのに。
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この本は、私が過去に読んだ本の中で一番、その瞬間に生き残ることについて考えさせてくれました。でもこの本は現在書店では取り扱いがないと思われます。ネット通販でも中古しかありませんでした。大真面目な本なのに、あまりにヘビー過ぎてで売れなかったのかしら……。
人は死について考えるのは、つらいことを直視するのは怖いから。絶望的な気持ちになって、救いがない気がしてしまうから。もっとライトというか、手軽に始められるような防災の本が売れるのだと思います。それでも私はこの本に出逢えて、防災の優先順位がガラリと変わりました。
私のように「あー、家具の固定とかやらないといけないんだけどなー、わかっちゃいるんだけどねー」と二の足を踏んでいる人がいたら、とてもおすすめです。
よし、行動に移すぞ!
自分にとっての心地よさを優先して、手放す。
最近夫が電動シェーバーを買ってきました。「時短!めっちゃいい!」らしい。
(↑たぶんこれ)
この電動シェーバー、洗浄機なる装置があるんですよね。結構大きい。それでこれをポンと洗面台に無造作に置くわけです。電動歯ブラシの前に置かれていたり、うがいコップの前に置かれていたり、日替わりです。定住していません。正直邪魔……。
という訳で住所を決めようと思います。
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現在の洗面所はこちら。
置いてあるのは、飾り時計(アクセサリー仮置き)、ヘアオイル、電動歯ブラシ、うがい薬(コンクールF)、コップ、夫の眼鏡(※壊れてる)。ここに洗浄機がプラスされました。ちなみにヘアオイルは引き出しに入れていましたが、2歳のいちこが勝手に開けてプッシュする事件があったので疎開中です。
うーん。夫の眼鏡は、静かに夫用の引き出しにしまっておくとして。
悩んだ結果、飾り時計を手放すことにしました。時計は動いていない(※正確には電池を入れても狂う)し、アクセサリーも別にここに仮置きしなくても引き出しにしまえばいいしね。
これで飾り時計+眼鏡のスペースが空けば、電動シェーバーの洗浄機を常設できます。
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この飾り時計は、昔プレゼントされたものでした。その人とは疎遠になってしまったけれど、プレゼントの箱を開けた時の喜びも覚えていますし、東日本大震災で棚から落ちて割れた箇所を補修したことも覚えています。何より羽根のはえた豚とか個人的に趣味ドツボで、時計として使わなくなった後もオブジェとしてずっと手放さずにいました。
まぁでも、今の生活の方が大切だしな。
それに振り返ったら、この時計を貰ったのは今から11年前のことでした。プレゼントされたものは手放しづらいけれど……でも11年よ?11年手放さずに連れ添って愛でたんだから、もうプレゼントとしては大往生じゃない?
というか何十年連れ添えば満足だと思っていたんだろう……。
この時計を撤去して、洗浄機がぴったり収まった方が、今の私には心地いいんです。だから有難うの気持ちでさよならしました。何よりも自分の今の気持ちにフィットする方を選ぶ。このことを忘れずに、自分を大切にしていきたいと思います。
お雛様の外箱を捨てました
ついに、ついに捨てました!お雛様の段ボールの外箱!
2年前、いちこのお雛様を購入し、届いた段ボール箱を見て絶句したのを覚えています。でかい。そんなに大きなお雛様じゃなかった筈なのに、でかい。外箱が異様にでかい。恐る恐る蓋を開けたら、3分の1くらいがぐしゃっとした紙で埋められている。このスペースは不要……と思いつつも、そのままにしていました。しかし箱を持って移動する時に階段で引っかかるわ引っかかるわで大変。
今年、にいこ用にコンパクトお雛様を購入し、届いた段ボール箱を見て今度は唖然としました。ちっちゃい!やっぱりコンパクトなのはいい!
(比較画像。上の青箱がにいこ、下の段ボールがいちこ)
という訳でいちこのお雛様をコンパクト収納にすることにしました。
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ちなみに、なぜか「作家名が印字された段ボール外箱もとっておいた方がいいのかな」と思っていたんですよね。冷静に考え直しました。段ボール自体に価値はありません。
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いちこのお雛様の段ボールの中には、更に小分けの箱が入っています。人形箱(桐箱)、親王台、雪洞&名前板、梅、行器、屏風&飾り台の6つ。更にパンフレット、手袋、はたきが入っています。問題は6つの箱ですね。うち、屏風&飾り台は大きすぎてまとめられないので、他の5つをできる限りまとめたいところです。
収納のアイディアを探していたら、Fits等の収納ケースや、IKEAや無印良品のケースに箱替えしている方が多いようです。これだ……!と思いつつ採寸してみました。しかし気づいた、人形箱の桐箱に結構空きがあります。まさかここに入るのでは……?と思い詰めてみたところ、なんと梅以外全部入りました!ちなみに梅は衝撃に弱そうだったので、こちらだけ専用箱を別枠で残すことに。
パンフレットは全て処分。手袋、はたきは屏風&飾り台の箱に詰めてみました。
(各種詰め替え後の写真)
(処分した段ボールの外箱との比較。横幅も小さくなったし、にいこのコンパクトお雛様を入れても前よりずっと小さい)
Before→Afterが分かりづらい写真で悲しい……。かなり減ったんですけどね。外箱がなくなったことで箱の数が増えてばらけやすい面はありますが、運搬時に階段に引っかかることもなくなったし、やっぱり体積が小さい方が好きなので、良しとします。
ただあまり読んでくれた方の参考にならない記事になってしまいました……。
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今回は市販の収納ケースを買うことなく、もともとの桐箱に詰めて終了にしてしまいました。桐箱自体に防虫・防湿効果があるので。ただしっかりした桐箱なので若干重いです。もし将来的に「やっぱり重いから嫌」となった場合は、潰れない不織布ケース等に収納替えしようかなぁと思います。収納自体、生活に合わせて流動的に変わっていければいいですね。