防災備蓄よりも本当は何よりも大切なこと
2月と思えないほど暖かな陽気でした。梅の花も一気に開花して、ハクモクレンの蕾もぷくぷくしています。暖かいっていいなぁ。春はもうすぐそこに……と期待させておいて寒くなるのが2月3月です。思わせぶりな季節。
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先日の大きな地震は東日本大震災の余震だったそうですね。もう次で10年経つのに、地球としてはお構いなしに余震をぶつけてきます。こう、節目節目で試されているというか、「地震あったんだからちゃんと準備しなさいよ」と言われているような気分です。
さて、「災害への備え」と言われた時に、何を思い浮かべますか?私は、やれ自宅避難だ備蓄だ、と考えてしまうのですが、本当に一番大切なことは「そのタイミングで死なないこと」です。
例えば地震が起きた時、いくら備蓄していようと、そのタイミングで下敷きになった命
を落としたら終わりです。倒壊や、電車の脱線、圧死とかはもう諦めるしかないですけどね。みんな自分が当たり前のように生きていると思っていると。自分が生き延びていないと、何の意味もなさなくなります。
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先日の地震の後、夫と防災の話をした時に、「何度も言うけど、その時に死なないことが一番大事だからね。首都直下は特に。」と言われました。
何でその考えが根付いているのかを考えて……気づきました。大阪出身の彼の中で、大地震は阪神淡路大震災がベースでした。彼は10歳の時に被災しています(大事には至ってない)。首都直下型地震の阪神淡路大震災では、いきなりドーンと揺れたのだと。昔理科の授業で習ったP波とS波がほぼ同じタイミングでくることで、徐々に揺れることなく、いきなり来ると。だから避難経路の確保にドアや窓を開けたり、火を止めたりすることなんて不可能だと。とにかくその時に死なないのが大事なんだと。彼は続けました。
千葉県出身の私は阪神淡路大震災は体験していません。幼稚園生の時にテレビで見たくらい。実体験は東日本大震災で、津波・帰宅困難者・インフラと物流の停止が印象的でした。
人間、自分の経験に偏重します。だから私は備蓄の方に重きを置いてしまうし、夫は生き延びることを大前提にする。
どちらも大切なことなので、被災者の体験談を聞くのはとても大切なことなんだなぁとしみじみ感じます。もうそろそろ3月11日が近付いてきていますね。備蓄だけでなく、生き延びる確率を上げるためにどうすればいいのか、考えていきたいと思います。